わたなべまさこ 蝶はここには住めない!

わたなべまさこの『蝶はここには住めない!』です。

初版のビニカバ&帯付きですが、状態はちょっと悪め・・・。

ごま
でも帯付きはレアなのでお気に入りの一冊

 

題材が題材なだけにしょうがないですが、結構ショッキングな内容と描写で、読んだ後はちょっと暗くなります。

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蝶はここには住めない! あらすじ

ナチスの迫害の犠牲になったユダヤ人姉妹の物語です。

 

姉のソーニヤは、目が悪い妹のヘレナをいつもかばい守っていました。

体の悪い子供はすぐにアウシュビッツに送られてしまう為、ヘレナの目が見えないことをソーニヤは必死に隠し続けていたのです。

 

強制的に過酷な労働を強いられている姉妹にとって、30日に一度だけ親と面会出来る日だけが唯一の救いでした。

面会日になると、親が死んでしまった子の名前が発表されます。

名前が呼ばれなかった子のみ、3分間の面会が許されたのでした。

 

毎回、会える楽しみと同時に名前が呼ばれなかった時の絶望に怯えていた姉妹でしたが、ついに名前を呼ばれてしまいます。

ママが死んでしまったショックで、わずかに見えていたヘレナの目は完全に見えなくなってしまいました。

その直後に身体検査が行われ、ついにヘレナの目が見えないことがばれてしまいます。

 

ヘレナがアウシュビッツに連れて行かれる際、ソーニヤは自分も目が見えないから一緒に連れていってと頼み、二人は一緒に貨車へ乗せられます。

貨車の中では、実はみんな病院へ連れて行ってもらえるという噂が立っていて、ヘレナは目が治ったら蝶ちょが見たいとソーニヤに嬉しそうに話します。

 

しかし、辿り着いたのはやはりアウシュビッツのガス室でした。

ガスが充満していく中、ソーニヤは最後までヘレナを抱きしめ守りながら二人は息を引き取っていきました・・・。

蝶はここには住めない! 収録詳細

読み切り作品で、週刊マーガレットの1968年33号に掲載されました。

単行本は、マーガレットコミックスで1969年7月20日に初版が刊行されました。

同時収録は『神さまこの願いをきいて!』『六月の花嫁』『かもめの館』『わが心のロサンゼルス』『白鳥の恋』の5作品です。

わたなべまさこ名作集に収録

同タイトルでの復刊はありませんが、1992年9月23日に刊行された「わたなべまさこ名作集」の『青い空 白鳩はとぶ!』にも『蝶はここには住めない!』が収録されています。

 

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