ルパン三世ではなく『ルパン8世』です。
ルパンファンの間でも、知る人ぞ知る的な存在のレアルパンです。
単行本も、なかなかレアレーベルから出ているので、余計に発見されにくいのかもしれません。
ルパン8世 漫画版の詳細
時代設定は、宇宙旅行が当たり前になっている22世紀。
ルパンの職業は大泥棒ではなく、宇宙を舞台に活躍する私立探偵になっています。
1982年にモンキー・パンチ作、おりはるこん(斉藤栄一と滝川健市の共同ペンネーム)画として双葉社の「月刊100てんコミック」に連載され、「100てんランドコミックス」レーベルから連載をまとめた全1巻の単行本が出版されています。
しかし、ご覧の通りの無茶苦茶な設定の為、復刻は限りなく不可能とされています。
珍本として、現在はプレミア価格となっております。
ごまメモ
コミックスには「1」と巻数表記がされていますが、1巻以降は刊行されていません。また、重版もされなかった為、存在する単行本は全て初版になります。
ルパン8世 登場人物
ルパンの他に、次元・五ェ門・不二子・銭形警部の子孫がそれぞれ登場しています。
基本的な設定は同じですが、元々はフランスで子供向けに製作された作品だった為、次元のタバコがキャンディーになっていたり、五ェ門の刀がレーザーブレードになったりしています。
また、オリジナルキャラで、ホームズ8世というシャーロック・ホームズの子孫で、ルパン8世の探偵の師匠という設定のキャラが登場しています。
幻の日仏合作作品が復活
ルパン8世は、1982年頃に、ルパン三世の子孫であるルパン8世が活躍する子供向け作品として日本とフランスの合作で企画・製作された作品です。
元々はアニメとして6話まで製作されましたが、途中で製作中止となっています。
製作された分も、当初予定していたフランスでは放送されず、日本国内での放送も『ジ・アニメ』で何度か放送予告が出ていたにも関わらず結局放送されることは無く、「幻の作品」として長らく未公開でした。
しかし、2012年になって3月28日発売のビデオグラム『ルパン三世 Master File The 40th anniversary of animation』にその一部が収録され、ついに日の目を見ることになりました。
ルパン小僧 幻のルパン4世
ルパン三世と峰不二子の隠し子という設定の『ルパン小僧』。
1975年~1976年に「週刊少年アクション」に全18話で連載され、双葉社のパワァコミックスから全2巻の単行本が出ています。
父親であるルパン三世に認めてもらい、ルパン四世になる為に父親探しの旅に出るというストーリーでしたが、連載誌であった「週刊少年アクション」が休刊となってしまった為、ルパン四世になる前に連載が終了してしまいました。
ので、結局ルパン四世になれたかどうかは分からずじまいです。
作者のモンキー・パンチは乗り気じゃなかった?!
ルパン小僧は、連載予定だった少年誌の編集部が企画として持ち込んだ設定だったそうです。
モンキー・パンチは一応執筆の了承はしましたが、少年誌なのに主人公が子供の泥棒でいいのか迷っていて、入稿期限を過ぎても下書きすら出来ていなかったことを明かしています。
「トリビアの泉」でこの『ルパン小僧』の存在が紹介された時も、本人がインタビューでルパン三世の子供であるということは認めていますが、当時は嫌々描いていたと語っています。
ルパン小僧の収録詳細
意外といろんなレーベルから刊行されています。
- パワァコミックス(全2巻)
1巻-1976年12月・2巻-1977年1月/双葉社 - スターコミックス(全2巻)
1984年4月/大都社 - 中公文庫コミック(全1巻)
1998年5月/中央公論社 - アイランド・コミックス(全2巻)
2003年2月/嶋中書店 ※コンビニコミック
まとめ
幻のルパンをご紹介させていただきました。
ルパン8世はなかなか入手困難だと思いますが、ルパン小僧は比較的読みやすいと思います。
興味があったら読んでみて下さい。