美内すずえの、数少ない単行本未収録作品のひとつ『忍者屋敷に春がきた』です。
コミックス化されていないので、掲載誌である「別冊マーガレット 1975年4月号」でしか現在は読むことが出来ません。
コレを読む為だけに、40年以上前の雑誌をGETしました!
忍者屋敷に春がきた あらすじ
主人公は、常人離れした運動神経を持つ「風魔 紅」。
兄(姉?)の「変化」は超美貌で男にも女にも他人にも自由自在になることが出来ます。
妹の「かすみ」は千里先まで見ることが出来る上、小学2年生で大学生の問題も解ける天才頭脳の持ち主。
そしてパパとママ、人間以外はどんな動物の声でもまねられる黒猫の「闇丸」。
この風魔一族は、日本の政財界を裏であやつる赤目家の一大事を助ける為に引っ越してきました。
赤目家は、赤目コンツェルンの総力を結集して「未来都市博覧会」を開くことになり、なんとか成功させようとしていましたが、赤目家最大のライバルである黒姫コンツェルンがそれを妬んで潰そうとしていました。
そんな時、不祥事が許されない状況下で、赤目企業の支社長である百々地氏が不正をしているという情報が入ります。
スキャンダルで未来博を中止にするわけにはいかないので、赤目家は風魔一族に不正の解明と解決を命じたのです。
紅と変化とかすみは百々地氏の娘「千姫」が通う学校へ潜入し、千姫に近づき情報を得ようとします。
今までスポーツ・美貌・勉強、全てにおいてNO.1だった千姫は、風魔一族が転校してきたことによって17年間守り続けたトップの座を全て奪われてショックで入院してしまいます。
その隙に、変化が千姫に化けて3人で百々地社長の元へ真実を暴きに行きます。
そこで百々地社長がワイロを受け取っていたことが確認できましたが、千姫の入院が発覚し、スパイがばれて3人は追われてしまいます。
逃げる最中に紅はある男に助けられます。
その男は、ライラックの花の香りを漂わせ「夜叉王」と名乗り、黒姫コンツェルンのスパイでした。
結局、百々地氏の不正は黒姫コンツェルンの差し金だったことが分かります。
未来博の前日、夜叉王は紅に未来博から手を引くよう忠告しにきます。
なぜそんなことを言うのかと尋ねる紅に、夜叉王は「きみが好きだからだ」と言ってキスをします。
赤目家の若社長である草三郎に恋していた紅は怒りました。
黒姫による、スキャンダルで中止させる作戦が失敗し、無事に未来博を開催出来るかと思いましたが、開催当日に会場に爆弾を仕掛けたと電話が入ります。
爆弾を解除する為に風魔一族は会場へ向かい、紅はなんとか仕掛けられた飛行船から爆弾を取り除き、風魔一族の活躍により未来博は無事開場し、黒姫も負けを認めました。
爆弾を取り除く際、気を失った紅はだれかに助けられたような気がしました。
その時に感じたライラックの花の香りで紅は夜叉王を思い出します。
結局、紅が好きだったのは草三郎なのか夜叉王だったのか・・・。
そして仕事を終えた風魔一族は別の地へと引っ越して行きました。
当時の雑誌について
雑誌の良いところは、こういった単行本に収録されていない作品が読めることはもちろんなんですけど・・・
それ以外にも、当時の広告や巻末の読み物などで当時の雰囲気を感じることが出来るのも魅力のひとつですよね。
ちなみにこの「別冊マーガレット 1975年4月号」では、大竹しのぶさんが新人スターとして紹介されていました!!
他にも文通のページとかでは、一般人の顔写真と住所がそのまんま載ってたりしてビックリしました!
美内すずえ その他の未収録作品
美内すずえ作品でコミックス化されていないタイトルは、『忍者屋敷に春がきた』の他にもう一つだけあります。
『青いトンネル』です。
週刊マーガレットの1972年13号に掲載された作品なんですが、こちらはまだ掲載誌を手に入れられなくて読めずじまいです・・・。
詳細も分からないので何とか掲載誌をGETして読んでみたいです。
美内すずえ 未復刊作品
また、単行本化はされているけど、その後復刊されていないタイトルで高いプレミアが付いているのが『パンドラの秘密』です。
詳しくはこちら
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美内すずえ パンドラの秘密
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同時収録されている『ひばり鳴く朝』は最近ついに復刊されましたが、パンドラの秘密は未だ未復刊なので、未収録2作品に次いでレアタイトルとなっております。