丘けい子の『海をまもる36人の天使』です。
ビニカバ付き初版です。
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実際の水難事故を元にして描かれた実話
実はこの漫画は、若干設定は異なりますが津海岸集団水難事件を元にして描かれた実話です。
津海岸集団水難事件とは?
1955年7月28日に三重県津市の津市立橋北中学校の女子生徒36人が、同市中河原海岸で水泳訓練中に溺死した水難事件です。
事故の原因は「異常流」や「急激な水位上昇」によるもので、それらが起こった理由として様々な説(沿岸流説・副振動説・噴流説・蹴波説など)が唱えられていますが、結局はっきりせずに不明のままです。
事故は幽霊の仕業??
昔、アンビリバボーでこの水難事故が取り上げられていましたが、その時は別の原因が挙げられていました。
生き残った女子生徒の内、数名が防空頭巾をかぶってモンペを履いた女の霊を見ているという内容でした。
実際、津市郊外の郵便局長の話として、
「1945年7月28日の空襲で警察署の地下室に逃げ込んだ人々が皆、煙にまかれて窒息死した。死者は250名をこえていただろう。その処理に困った市当局は、海岸へ捨てることに決めたが、漁師たちが反対したので、一部は油をかけて焼き、残りの大部分は砂浜に穴をほって埋めてしまったのだ。」
という記述があるそうです。
事故の日付が、この話のちょうど10年後の同じ日です・・・。
果たしてこれが偶然なのかどうか・・・。
漫画では、引率の先生が完全悪者扱いになってしまっていますが、霊の仕業じゃなくても、予測不可能な異常現象だったとの見解が有力なので、かわいそうですね。
子供の頃に読んでたら、トラウマになってたかも。
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海をまもる36人の天使 収録詳細
連載は、週刊マーガレットの1967年36号から39号まで掲載されました。
単行本は、マーガレットコミックスで1968年9月20日に初版が刊行されています。
巻末に『この愛だけが』と『母の肖像画』が収録されています。
復刻版が1976年12月に集英社漫画文庫(珠玉傑作集)より刊行されていますが、こちらも現在は絶版となっています。