コレクション 絶版漫画

美内すずえ パンドラの秘密

美内すずえの『パンドラの秘密』です。

パンドラの秘密

ビニカバ付き初版です!

ついに手に入れました!!

 

といっても、紙カバ版は既に持っていたのですが・・・

ずっと前に、ある絶版漫画専門店で、この『パンドラの秘密』の初版ビニカバ付き美本が1万円で売られていたので、散々迷ったあげくに購入を決意し注文メールした瞬間に、タッチの差で他の人に買われてしまいGET出来ず・・・という無念極まりない思い出のあるタイトルだったんです。

ごま
買えないと分かると余計に欲しくなっちゃうよね

 

今回、再び巡り合ったビニカバ版。

しかし、購入前は詳しい状態や版数などの情報が分からず・・・。

値段は1万円以上。

 

迷いました。以前と同じ位。

前回と同じ思いをしてはならぬ!と半分賭けで思い切って購入した結果・・・

 

初版でした!

しかも状態も予想よりはるかに良い!!背表紙も焼けてない!!
(ピンクやオレンジのタイトルの背表紙は焼けやすい)

ごま
よっしゃーーーーー!!!

パンドラの秘密 背表紙

長年の時を経て、リベンジ達成です。

ごま
満足♪

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美内すずえ唯一の未復刊作品

なぜ、こんなにもこの『パンドラの秘密』に執着しているのかと言いますと、ほとんどの作品が文庫で復刊されている美内作品の中で、この作品だけは唯一復刊されてないんです。

 

美内すずえコレクターの間ではもちろん、初期マーガレットコミックスコレクターの間でも非常に人気があり入手困難なタイトルとなっております。

紙カバ版でも5千円以上、ビニカバ版ならよほど状態が悪くない限り1万円以上はしますね。

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なぜ復刊されないのか??

『パンドラの秘密』が復刊不可能な理由。

それはズバリ「表現上の問題」ですね。

扱っている題材がタブー過ぎるからでしょう。

奇形の人をモチーフとしている上、扱いがなんともよろしくない感じですので、万が一奇跡的に復刊されたとしても、オリジナルより大幅に修正される可能性大です。

パンドラの秘密-中身1

出典:美内すずえ『パンドラの秘密』/p.77(集英社/1973)

パンドラの秘密-中身2

出典:美内すずえ『パンドラの秘密』/pp.80-81(集英社/1973)

ごまメモ

同じく「表現上の問題」でアウトそうな、人種差別やハンセン病を扱った『赤い女神』と、カニバリズム絡みの『はるかなる風と光』は文庫で復刊されています。

パンドラの秘密 あらすじ

主人公は、常に首にリボンを巻いている女の子「エイメ」。

エイメは昔パンドラ島に住んでいて、母親と別れてから不遇の暮らしをしていましたが、大地震をきっかけにそんな闇と奇妙な生活から抜け出します。

 

その後、アメリカで幸せに楽しく暮らしていたエイメですが、天才画家「ネロ」の個展を見に行った際、見覚えのある絵に出会います。

このネロが実はある人を捜していて、探していた人というのがエイメで、実はエイメはネロの一族の巫女で、リボンで隠れている首にあるのは巫女のしるしであるバラの痣でした。

 

ネロは色々仕組んでエイメをパンドラ島へ連れて行き、エイメの実の父で一族のトップであるバルバロイに会わせます。

一族というのが、人間から迫害されて人間を恨んでいる奇形の人々で、最初は怖がっていたエイメでしたが、人々の優しさに触れ打ち解けていきます。

エイメは一族の為に巫女修行をはじめます。

 

そんな矢先、パンドラ島をとばくの国にしようと企むパエサ氏が現れ一族を滅亡させようとします。

エイメは巫女の力で津波を起こしパエサ氏から一族を守ります。

ネロと共に、海に投げ出されたエイメでしたが、ネロとエイメに嫉妬して一度はエイメを裏切った友人のナンシーに助けられます。

 

力を全て使い切ったエイメの首の痣は消えていきました。

巫女の役目を終えたエイメは、ネロもどこかで生きていると信じて新しい明日へ向かいます。

パンドラの秘密 収録詳細

単行本『パンドラの秘密』に収録されている作品は以下の3タイトルです。

  • パンドラの秘密
    別冊マーガレット/1972年9月号~10月号 掲載
  • ひばり鳴く朝
    別冊マーガレット/1971年6月号 掲載
  • たなばた
    別冊マーガレット/1968年7月号 掲載

ひばり鳴く朝 まさかの復刊

単行本の『パンドラの秘密』には、『ひばり鳴く朝』が収録されています。

ひばり鳴く朝

出典:美内すずえ『パンドラの秘密』/pp.150-151(集英社/1973)

この作品も、児童虐待や人体実験といった非常にきわどいテーマの為、パンドラの秘密同様に長らく未復刊でした。

パンドラの秘密には、未復刊2大タイトルが収録されていたんです。なので余計に高いプレミアが付いていたんですね。

そして両タイトルともに復刊は難しいだろうと言われ続けてきました。

 

が、なんと!

2017年8月26日発売の『美内すずえセレクション 黒の書 妖鬼妃伝』に『ひばり鳴く朝』が収録されました!!

黒の書には、美内先生ご本人のセルフ解説もあって、それによると、ひばり鳴く朝が今まで復刊されなかった理由は「単純に忘れてただけ」だそうです。

 

虐待も人体実験も関係無かったとは・・・。

ごま
びっくりだよね

セルフ解説では、パンドラの秘密のお話もされています。

美内すずえ 単行本未収録作品

この調子ならもしかしてパンドラの秘密も復刊されるかも?

復刊されたら価値下がっちゃうのかな~・・・

なんて思ったりしてしまいますが、復刊以前にそもそも最初から単行本にすら収録されていないタイトルがあるんです。

まずはそっちを読める状態にして欲しい!

 

おそらく、単行本未収録は以下の2タイトルのみです。

  • 青いトンネル
    週刊マーガレット/72年13号 掲載
  • 忍者屋敷に春がきた
    別冊マーガレット/75年4月号 掲載

未収録の理由は謎です。

 

特に『忍者屋敷に春がきた』は掲載誌をGETして読みましたが、普通に明るい作品でタブー系は一切無いと思います。

詳しくはこちら

check!
忍者屋敷に春がきた
美内すずえ 忍者屋敷に春がきた【単行本未収録作品】

美内すずえの、数少ない単行本未収録作品のひとつ『忍者屋敷に春がきた』です。 出典:身内すずえ「忍者屋敷に春がきた」(『別冊マーガレット』4月号/1975.4/p ...

続きを見る

ので、ひばり鳴く朝同様にあっさり何かに収録されるかもしれませんね。

 

ごま
それ以外のほとんどのタイトルは「美内すずえ傑作選」に収録されています

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